大型架線集材システムの推進

 
架線系集材は未来永劫必要不可欠
 
当社では、H型架線集材システムの積極的な導入と車両系集材システムを組み合わせた「架線系・車両系組合せ複合システム」の採用により大規模団地の搬出間伐を実施しています。
全国でも有数の地すべり地帯を有する当地域においては、架線系集材は未来永劫必要不可欠な林業技術として強力に推進しています。
 

長距離架線集材の重要性 ~林業の再生と架線技術の継承を提言~

今、林業は材価低迷や木材需要の激減など極めて厳しい情勢下におかれているが、森林資源の成熟化やグローバルな地球環境問題、とりわけ地球の温暖化問題から二酸化炭素吸収源としての森林の有する機能が認識され、その森林対策などの追い風に支えられ、全国各地で林業の再生を目指した間伐(搬出間伐)への取り組みが展開されている。
 林業の再生は、産業としての本質的な林業採算性から見るととても容易ではないし、加えて全国的に激増する日本鹿等の食被害なども考慮すると今後、更新を伴う持続的な林業経営は、残念ながら不可能に近い。こうした現状に立脚すれば、林業の再生は、現人工林を対象とした「間伐で成り立つ林業」を目指すしかないのではと私は考えている。
 当然、全国各地における林業再生への取り組みも、間伐施業中心となっており、その考え方や方法論は、地域の実状に最も即したものであろうと推測される。
  そこで少なからずとも気になるのが所謂「生産システム」である。その大半が高性能林業機械を核とする「高密度路網と列状間伐」方式であり、システム的に分類すると、いわゆる「車両系システム」が圧倒的ウエイトを占めているのである。
  かつて日本林業において素材生産システムの主役を演じてきた機械集材装置による「架線系システム」は、現在の間伐施業においてはすっかり影を潜めてしまって、脇役の席すらなくなった感があり、長年に渡って蓄積されてきた架線技術の継承が途絶えてしまうのではと憂慮せざるを得ない。
 多くの先輩方の創意工夫により確立されてきた架線技術は、我が国特有の褶曲の多い急峻な地形や脆弱な地質を有する林地に最も適合する素晴らしいシステムであり、次代に必ずや継承すべき伝統的林業技術であると私は信じている。
  我が国の広大な人工造林地には、作業道などの作設に困難性を有する林地や全く作設できない箇所も相当に存在するが、このような林地こそ架線系システムが有効であり、逆に架線系でなければ全く対応できないともいえる。また架線システムは、作業の単純化や労働強度の軽減化を大幅に図ることができるため、安全作業にも効果的である。
 まして、これからの環境の時代、「環境にマッチする優しいシステム」でもあり、加えて「H型架線集材システム」などは、絵になるすこぶる「格好良いシステム」でもある。
  要は、緩傾斜で地質の安定した林地においては、「車両系」を、急傾斜や不安定な地質の林地では、「架線系」を、また緩・急の混在する林地等では、「車両系・架線系組合せ複合システム」などの多様かつ弾力的な対応システムを有することが必要と考えられる。
  ちなみに当社では、年間の生産量において間伐では、10,000~15,000m3の内、約40~60%を、皆伐では、15,000m3のうち、90%以上を架線系が占めており、まさに「架線系システム」なくしては、林業の再生を語ることはできない。
 
代表取締役副社長 半田州甫 記
 
林材業災害防止協会発行「林材安全 2009.5月号」巻頭言に投稿
 

架線技術の推進体制

搬器取り付け作業
❏ 架線技術の継承

▸ 林産班の全班長が、H型集材架線など大型集材架線の架設、集材技術を習熟し、リーダーとして自立
▸ 架設作業は、全社員の架設技術の習得、向上を目的として、専属チームを編成せず担当現場社員3~4名(作業内容により増員)で対応
▸ 集材機の運転は、入社1年目から担当
 
 
 
木質バイオマスとして枝条の収集においても合理的
❏ 伐出システムは架線系を優先

▸ 採用する伐出システムは、地形の緩急にかかわらず可能な限り架線系集材を優先
▸ 架線系で対応できない区域については車両系集材を採用
▸ 集材作業における労働強度の軽減化と安全性の向上
▸ 集中豪雨などに起因する作業道の維持・修繕費の後年度負担の軽減
   H型用3軸四胴集材機
❏ 大型集材機の確保

長距離架線集材には、欠くことができない定置式大型集材機群
▸ 四胴集材機 (カワサキマシン社製) 6台
▸ 三胴集材機 (カワサキマシン社製) 3台
▸ 三胴集材機 (釜原鉄工所社製)   1台
 

伐出システムの種類

I
 
:チェーンソー元伐 → プロセッサ集材・造材 → 積込み
 
 
:チェーンソー元伐 → スイングヤーダ集材 → プロセッサ造材 → 積込み
 
 
:チェーンソー元伐 → ラジキャリ集材 → プロセッサ造材 → 積込み
 
 
:チェーンソー元伐 → H型架線集材(ラジキャリ搭載) → プロセッサ造材 → 積込み
 
 
:チェーンソー元伐 → 単線型架線集材(ホイスチングキャレージ搭載)→ プロセッサ造材 → 積込み
 
  ※積込みは、すべてグラップル付トラックによる(外注)

H型架線集材システム

搬出間伐における当社のメイン伐出システム
 
詳しくは H型架線集材システム のページへ
 
ラジコン飛行機を使ったリードロープの布設
H型架線集材により、間伐材が空中を土場へ
エンドレスタイラーダブル式H型架線索張図
H型架線により間伐木が土場に到着

架線系集材でも集材システムの核となるプロセッサ

伐り出した木の枝を払い、長さをそろえて切り落とす機械です。1本当たり1分ほどで枝を払い造材でき、コストダウンにはかかせません。自在に操るには技術が必要です。

保有する主な林業機械

No.
名称
ベースマシン
アタッチメント(仕様)
1
プロセッサ
312D/CAT
CM-40ZN/南星機械
2
プロセッサ
312C/CAT
GPi-40T/イワフジ工業
3
ハーベスタ
314DCR/CAT
KETO150EcoS/Kone Ketonen
4
ハーベスタ
PC138US-10/コマツ建機
Woody50/Konrad
5
ハーベスタ
SK135SR-3F/コベルコ建機
KETO150EcoP/Kone Ketonen
6
スイングヤーダ
ZX130K-B/日立建機
TW302/イワフジ工業
7
スイングヤーダ
312C/CAT
9×9C212/CAT
8
スイングヤーダ
SK135SR-3F/コベルコ建機
SW302/イワフジ工業
9
グラップル
ZX130L/日立建機
GS-90LJ/イワフジ工業
10
グラップル
ZX135US-E/日立建機
GS85LA-2/イワフジ工業
11
多工程グラップルバケット
SK135SR-3F/コベルコ建機
MSE-45FGZX/マツモトシステム
12
多工程グラップルバケット
PC128US-2E1/コマツ建機
MSE-45FGZX/マツモトシステム
13
多工程グラップルバケット
ZX130K-3B/日立建機
MSE-45FGZX/マツモトシステム
14
多工程グラップルバケット
PC138US-10/コマツ建機
MSE-45FGZX/マツモトシステム
15
フォワーダ
U-4FW/イワフジ工業
16
フォワーダ
U-4B/イワフジ工業
17
フォワーダ
MST-1500VDL/諸岡
18
フォワーダ
MST-800VDL/諸岡
FC45/Cranab
19
フォワーダ
MST-800VDL/諸岡
FC45T/Cranab
20
ダンプキャリア
IC45-2/IHI
21
集材機
KD28FS-1/カワサキマシン
3胴(3t)
22
集材機
KD38S-1/カワサキマシン
3胴(4t)
23
集材機
KD50S-1/カワサキマシン
3胴(5t)
24
集材機
KD38FS-2/カワサキマシン
4胴(4t)
25
集材機
KD38FS-2/カワサキマシン
4胴(4t)
26
集材機
KD50FS-2/カワサキマシン
4胴(5t)
27
集材機
KD50FS-2/カワサキマシン
4胴(5t)
28
集材機
KD50FS-2/カワサキマシン
4胴(5t)
29
集材機
KD50CD-4/カワサキマシン
4胴(5t)
30
集材機
SK80-3A/釜原鉄工所
3胴(5t)

その他の作業システムの作業状況

ラジキャリ集材
スイングヤーダ集材
スイングヤーダによる集材
フェラーバンチャザウルスロボによる作業道開設
 
開設された林内作業道
 
株式会社とされいほく
〒789-0313
高知県長岡郡大豊町川口
2042番地16
TEL.0887-72-1230
FAX.0887-72-0331

 
0
5
7
4
0
8